第5話。オフィス戦士!
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### エピソード5
年に一度のコスプレフェスタ。熱気に満ちた会場で、私は人混みをかき分けながら友人を探していた。
と、ひときわ大きな人だかりが目に入る。その中心にいるのは…いた、彼女だ。
「すごい!そのスカートアーマー、RX-78の意匠を取り入れつつ、ジオングのような重厚感もあって最高です!」
カメラ小僧たちが興奮気味にシャッターを切る中、友人は胸を張ってポーズを決めている。
ピンクのリボンをつけたポニーテールに、セーラー服のような意匠のメカアーマー。それは紛れもなく、モビルスーツを模したコスプレだ。…ただ一点を除いては。
「ありがとうございます!このロングスカート、可愛いでしょ?歩くたびに重みが感じられて、お姫様気分なんです!」
友人はにっこりと、スカート状の脚部アーマーを「ロングスカート」だと言い切った。
周りのメカ好きたちが「…え?ロング…スカート…?」と困惑の表情を浮かべる。
ああ、もうダメだ。またやってる。
この子、私が貸した資料集のデザインだけ見て、モビルスーツの脚部装甲をただのゴツいロングスカートだと勘違いしてるんだ…!
「わたしの友達なんです!」
喉まで出かかったその言葉を、必死に飲み込む。恥ずかしい。恥ずかしすぎる…!
とてもじゃないけど、今、彼女の隣には立てない。
私はそっと人だかりから離れ、壁に寄りかかってため息をついた。
まあ、人のことを言える立場じゃないのかもしれないな。
ふと、自分の姿に目を落とす。
見慣れた会社の事務服に、物々しいSFガンと巨大なシールド。
今日の私のテーマは――
「オフィス戦士」。
…うん、やっぱり人のことは言えないや。
えへっ。
わたし達勘違い 志乃原七海 @09093495732p
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