どうでもいい会話が、こんなにも恐ろしい
- ★★★ Excellent!!!
日常の些細な会話が、いつの間にか取り返しのつかない場所へ連れて行く。
本作はその移行があまりにも自然で、気づいた時にはもう引き返せなくなっています。
夫婦の軽口、食べ物の話、どうでもいい雑談。
笑ってしまうほどくだらないやり取りの積み重ねが、逆に「普通であること」の尊さを浮き彫りにしていく――
読み終えたあと、きっと身の回りの「当たり前」が少し違って見えるはずです。
何も知らずに、ぜひ最後まで読んでほしい一作。