世界が始まったのは5分前? それとも……

この小説は、世界の連続性は本当に保証されているのか、という疑問から始まります。

主人公は眠るたびに別の物語世界へ転生し、その多くで脇役として命を落としてきました。
だからこそ彼は、せめて穏やかな世界に生まれ変わるため、読む物語を選ぶようになります。
しかし最後に目覚めた世界は、どんなフィクションよりも救いのない現実でした……

物語が進むにつれ、転生体験が現実逃避だった可能性が示され、読者は一気に現実へ引き戻されます。
派手な展開はありませんが、最後の選択に至る心理が丁寧に描かれており、説得力があります。

物語に救いを求める人ほど、胸に刺さるのではないでしょうか。

印象深い一作でした、ぜひご一読を!

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