光は名を呼ばれない

国家の陰謀により拉致された少女・光は、ミオとその相棒に
「互いを殺し合え」
という非情な命令が下された現場に居合わせる。
二人が沈黙を選ぶ中、光は自ら脱出して真実を外へ伝えようと決意するが、逃走は失敗し、捕らえられて謎の施設に監禁されてしまう。一方、極限状況に追い込まれたミオと相棒は、国家が用意した残酷な選択に直面し、取り返しのつかない結末を迎える。
やがて事件は闇に葬られ、世界は何事もなかったかのように続いていく。生き延びた光だけが、沈黙の裏にあった犠牲と真実を胸に刻み、忘れないために生き続ける決意をする物語。