お孵りなさい

毎日愛おしそうに卵を抱く隣人と、それを横目に自分磨きに奔走する主人公。

幸せの形は一つではない。
そのうちの一つは卵の形をしているかもしれない。

もしも卵が孵ったら、中から現れるのは――
何だろう?

けれど、孵らないかもしれないんだと思ったら、背筋がうっすら寒かった。