お金はないけど、愛はある。小さなサンタが贈る最高のごちそう。

「クリスマスなんて、うちには無縁だ」
そう言い切る14歳のまこと君。けれど彼は、自分にプレゼントが来ないことを嘆くのではなく、自分自身が「お母さんのためのサンタ」になることを選びます。

冷凍してねっとりさせた卵黄、手作りの椎茸塩、出汁殻を使った佃煮……。贅沢な高級食材ではなく、どこにでもある食材を手間と想いで最高のごちそうに変えていく描写が、本当にかっこよく、そして美味しそうです!

「人を喜ばせるのは金じゃない」
忘れがちな大切なことを、まこと君の小さな背中が教えてくれました。

寒い冬の夜、冷えた心と体にじんわりと染み渡る、至福のショートストーリーです。

その他のおすすめレビュー

柊野有@ひいらぎさんの他のおすすめレビュー1,373