狩り下手なのに自信満々な男が「未知」に挑む小噺。それだけ聞くと勇敢な英雄譚を想像するが、本作は真逆を行く。未知を知ろうとすればするほど迷う。その可笑しさと真理を、軽やかな語りで描いた短編です。
伊波乃元之助 (イワノゲンノスケ)と申します。 最近読み専から書き手に転身しました。 ゆるくマイペースに続けていけたらと思っています。 どうぞよろしくお願いし…
経験したこともない狩猟に自信満々な男が、凍てついた森に出るという誰も見たことがない獣を狩りに行く。本作は、そんなお話です。落ち噺の形式で語られる物語は、とぼけたおかしみを醸し出します。それ…続きを読む
狩りが苦手なのに「失敗したことがない」と言い切る男……この出だしだけでニヤリです。村長との掛け合い、森の擬音、短い間がきれいで、頭の中に高座が立ち上がります。凍てついた森の冷えと、男の強がり…続きを読む
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(330文字)
題名どおり「失敗したことがない男」を、腕前ではなく発想のねじれで立てたのが巧い。村長に「狩りはしたことあったか?」と問われ、「ありません。でも失敗したこともありません」と胸を張る返しで、人物像と落…続きを読む
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