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概要
馬が好きです。競馬が好きです。
この物語の語り手は丹波航太郎(たんばこうたろう)。イケた名前だが、残念なことに定年間際で競馬好きのジジイである。彼は年に数回訪れる阪神競馬場で今日も一発当てるべく、パドックで馬を見ながらレースを予想していた。
「おっちゃんはさぁ、馬好き?」
ふと航太郎の隣に居た女性が訊ねた。
ジジイと大差ない背丈で一度も染めたことのなさそうな肩まで伸びた黒髪。彼女が着ていた大き目のジージャンに黒色のTシャツとズボンは、ジジイが着ても多分似合ってしまう色合いだった。
その女性はただ真っ直ぐ、瞳を大きく輝かせながらパドックを周る馬を見つめていた。
航太郎は思い切ってその女性が呟いた番号の馬の馬券を買うことにした――。
ただの秋に起きた、普通のジジイの人生の一瞬だ。
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縦読み
「おっちゃんはさぁ、馬好き?」
ふと航太郎の隣に居た女性が訊ねた。
ジジイと大差ない背丈で一度も染めたことのなさそうな肩まで伸びた黒髪。彼女が着ていた大き目のジージャンに黒色のTシャツとズボンは、ジジイが着ても多分似合ってしまう色合いだった。
その女性はただ真っ直ぐ、瞳を大きく輝かせながらパドックを周る馬を見つめていた。
航太郎は思い切ってその女性が呟いた番号の馬の馬券を買うことにした――。
ただの秋に起きた、普通のジジイの人生の一瞬だ。
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