【だらだらしたい貴族の無自覚領地改革】 ～没落した許嫁を幸せにしたいだけなのに、いつのまにか王都を凌駕する最強の聖域を作っていた件～

「殺意は猫じゃらしで、汚れは核出力のスチームで消せばいいよね？」
​セレスティア大陸の片隅にあるロウランド男爵領。
そこに住む貴族の嫡男、アルスの望みはただ一つ。「とにかく、だらだらしたい」ということ。
​しかし、彼には守らなければならない存在がいた。

それは、没落した伯爵家の次女で、自分を慕ってくれる健気な金髪ツインテールの許嫁、リリアーヌ（リリ）。

​「リリが冷たい水で手を荒らさないように」
「リリが夜道を怖がらないように」

​そんな純粋すぎる愛（と、自分が楽をしたい欲望）から、アルスは前世の知識を魔法で再現し、規格外の「魔導家電」を次々と開発していく。

​だが、本人は気づいていなかった。

彼が作ったスチーム洗浄機は、暗殺者の殺意どころか城壁をも蒸発させる最終兵器。
夜道を照ら…続きを読む