メリー・クリスマス

人肌が、恋しい季節になってまいりましたわな。
ふと気がつくと、あたりは赤やら白やらクリスマスカラー一色に。

そうなってくると、世の寂しい男性は複雑な思いになるのではないでしょうか。

この物語の主人公もそんな、十二月末になると寂しい気持ちになる男性の一人にございました。

家で一人、バイト先でもらったチキンレッグを温めていると……


なんと女性のサンタがやってきたんですな。




なんかー、この季節になるとよく目にするエロ漫画みたいな展開ですが、
どうにもこのサンタ、癖があるというか胡散臭いというか……


美人なんです。ただ、
なぜか関西弁だし、トナカイはステップワゴンだし、知ってる…続きを読む

軽妙な掛け合いのテンポが抜群で、読み始めたら止まらなくなること必至です！

コメディとしてしっかり笑わせながら、主人公の孤独にそっと寄り添う“やわらかな優しさ”が、
物語の底に流れていて……筆者さまの筆力の確かさとお人柄のあたたかさを感じます。

キャラクターの息づかいが生き生きとしていて、会話だけで情景が立ち上がるのもお見事！

笑いのあとにふっと残る温度が心地よい……ぜひぜひクリスマスの前におすすめしたい短編です！