触られたら、帰れない。
- ★★★ Excellent!!!
まるで洒落怖に出てきそうな、恐ろしい話にございました。
主人公は、友人の叔父が住職を務める寺を探しております。
そして車のナビが、目的地に到着したことを告げるのですが……
なんだかただならぬ雰囲気を感じる主人公。
目の奥が黒い老婆しかおらず、道を聞いても無愛想に「川の向こう……」
としか答えてくれません。
流石に違和感を感じ、目的地はここではないと悟った主人公、村を出ようと車に戻る時に……老婆に腕を掴まれてしまいます。
そこから始まる絶望の話にございます。
物語の文字数は少なく、そこにいた『存在』や『川』を隔てる二つの村については語られません。それが逆に、
幾百年前から続く、呪詛の存在を想像してしまいます。
ほんの数分間のゾワワ体験。
ぜひ、ご一読を。