概要
所属する部活動・読書クラブで本を読むのが日課の日々。
そんなふたりの特別な時間は、さきほどまで読んでいた本について語り合う下校のひとときだった……
(他のタイトル候補「本読みくんと深読みさん」 / 「乱読くんと深読みちゃん 」)
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!小さな本の窓から、無限の世界を覗く二人
小説を読んだり、小説を書いたりしている度に思うのが、小説……つまり文学の持つ力の強大さだ。元を正せば文字の塊にすぎない存在が、人の想いを翻弄したり救ったり、浮いたり沈んだりさせる。書籍はどれだけ大きくても基本的には人より小さいが、その中に内包される物語はまるで宇宙のような無限の大きさを誇っているというのは何とも不思議な気分である。
本作は、そんな小説を愛する小さな一組のカップルの話である。小説好きの男の子が好きな小説を語り、それを聞いた女の子が返すという一見するとシンプルな物語。だけれど、それだけじゃない。そこから興味を持ち、色々考えたり行動に移すのだ。物語の中のキャラクターと目の前の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!甘酸っぱいけど落ち着いて情緒ある、そしてしっかり面白い知的なラブコメ
一見すると、文学少年と文学少女による奥ゆかしい青春モノ……かと思いきや、冒頭の秀逸すぎる「勘違い」から一気に引き込まれる、テンポ抜群のラブコメディです。
知的なSFネタや実在の文学作品を交えた落ち着いたトーンの中で、甘酸っぱい中学生同士のやり取りが展開されます。
また、シットコム(シチュエーション・コメディ)的な舞台設定になっているため、読者は無駄な状況説明を追う必要がなく、純粋に二人の上質な会話劇に集中できる構成も秀逸です。
文学的な心地よい余韻と、クスッと笑えるコメディが見事に融合した、とても読みやすくて面白い良作です! - ★★★ Excellent!!!難解なSF小説が恋のスパイス!?本好き中学生のもどかしい帰り道。
中学校の「読書クラブ」に所属する柏木颯真と琴浦葉月。
本を読むことだけを目的としたゆるい部活の帰り道、颯真は夢中になっている「ハードSF」小説の魅力を隣を歩く葉月に熱く語り始めます。
しかし、SFジャンルに馴染みのない葉月はその言葉の響きから、とんでもない「大人向け」のジャンルだと勘違いしてしまい……。
知識があるゆえに深読みして一人で暴走してしまう少女と、必死に誤解を解こうとする少年の、なんとも微笑ましく初々しい日常が描かれます。
本作の最大の魅力は、二人の間に流れる絶妙な距離感と、本を通じた知的な(?)すれ違いの面白さです!
実在のSF名作『太陽の簒奪者』を軸に交わされる会話は非常…続きを読む