概要
お母さん、テア様の物語をもっと聞かせて!
大陸のはるか果て、雪と氷に閉ざされた極寒の地に粗末な小屋がひっそりと建っている。
小屋に暮らすのは母と娘の三人だ。
母は娘たちのために一冊の分厚い本を読み聞かせている。
装丁の美しい表紙には「アシェリーテアの物語」と優美な文字で書かれている。
娘たちは目を輝かせて物語に没入している。
読み聞かせが終わたところで、姉と妹では反応が違うようだ。
興味が失せていく姉と、逆に同じ話でもいいからもっと聞きたくなる妹、
当然の結果として他愛のない喧嘩が始まる。
負けるのはいつも泣き虫の妹と決まっている。
母は胸に縋る妹を抱き止め、そしてそれを見て不貞腐れる姉も一緒に抱きしめる。
これが母娘の変わらない日常だった。
下の娘が五歳の誕生日を迎えた時、物語は動き出す。
※この短編は長編作品の導入部に
小屋に暮らすのは母と娘の三人だ。
母は娘たちのために一冊の分厚い本を読み聞かせている。
装丁の美しい表紙には「アシェリーテアの物語」と優美な文字で書かれている。
娘たちは目を輝かせて物語に没入している。
読み聞かせが終わたところで、姉と妹では反応が違うようだ。
興味が失せていく姉と、逆に同じ話でもいいからもっと聞きたくなる妹、
当然の結果として他愛のない喧嘩が始まる。
負けるのはいつも泣き虫の妹と決まっている。
母は胸に縋る妹を抱き止め、そしてそれを見て不貞腐れる姉も一緒に抱きしめる。
これが母娘の変わらない日常だった。
下の娘が五歳の誕生日を迎えた時、物語は動き出す。
※この短編は長編作品の導入部に
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