王に見そめられ、王の閨で物語を聞かせることになるヒロインが実は……という話。シェヘラザードのように、寝物語で王から自らの身を守る話しかと思いきや、意外な展開でした。あらすじ自体がネタバレになってしまうので書けませんが、面白いです。短編なのでサクッと読めるのも良かったです!
感情を叫ばず、語りで復讐を成し遂げる姿が、かえって冷たく胸をしめつけました。伏線が収束し、最後に明かされる真実が物語全体をより深い悲劇へと変えていきました。
王と王子の描写が的確で憎らしくて良かったです!
吟遊詩人の語りから始まる導入は、どこか昔話のような雰囲気があり、自然と物語の世界へ引き込まれます。物語が進むにつれて、「語ること」が人を惹きつける力であると同時に、生き延びるための手段でもあることが…続きを読む
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