夢と光がとけあう、優しくて美しい物語
- ★★★ Excellent!!!
まるで、夕暮れどきの宝石箱をそっと開けたような、きらきらとした輝きに満ちた……本当に素敵なお話です。
異国の古い街並みの匂いや、風に舞う光の粒がすぐそばにあるように感じられて、読み進めるうちに、心がどこか遠くの美しい場所へ連れて行かれるような心地よさを感じました。
切ない孤独が、ミミという少女の明るい笑顔や優しい言葉によって、あたたかな「生きる力」へと変わっていく姿がとても尊く、胸の奥がじんわりと温かくなります。
読む者に、一歩踏み出す勇気をくれるような……清々しい余韻がいつまでも心に残る、優しくて美しい物語です。