四つの季節を通してつづられる小さな手紙たちが、家族の心をそっと照らす灯りのように感じられる作品でした。とくに冬の章で訪れるクリスマスの奇跡は、静かな雪の音とともに胸にしみわたり、読者の心にもあたたかな光をともしてくれます。子どものまっすぐな想いと、見えないところで寄り添い続ける“ママのぬくもり”。その優しさが、四季の風とともにやわらかく積み重なり、読み終えたあともそっと手を握られているような余韻が残る……素敵な物語です。