ゲーム化してヒロインを操作して、世界観を探索したい! 「大当たり!」

正直に言います。
この作品、冒頭からめちゃくちゃ好きです。

読み始めた瞬間に、「あ、これはもう好みだ」と直感的に思いました。
廃神社、静寂、血の匂い、そして“怪異の世界”という言葉の置き方。説明ではなく、空気ごと読者を引きずり込んでくる始まり方──

最初の数段落だけで、世界の温度や湿度、音のない不気味さまで伝わってきて、完全に引き込まれました。

「見つけた!」と思いました。

和風ホラーとしての雰囲気がとにかく見事です。

崩れた石段、首を折られた狛犬、傾いた鳥居――どれもありがちなはずなのに、この作品では一つひとつが「ここはもう人の場所じゃない!」という説得力があって、怖いのに美しい。わたしが和風ホラーに求めている“静かで、冷たくて、どこか寂しい怖さ”が、冒頭から詰まっています。ちょっと興奮しました!

そして主人公の志々子(屍々子)が、とにかく魅力的です。

強いだけではなく、感情の芯がはっきりしていて、口調は荒いのにどこか冷静で、恐怖に取り乱さない。その在り方が、この世界観とすごく噛み合っています。ホラー作品なのに、「この子の視点なら最後まで読みたい」と自然に思わせてくれる主人公で、そこが本当に大好きです。

特に心を掴まれたのが、お姉ちゃんとの会話の場面です。

十年前の神隠し、最後に投げてしまった「大嫌い」という言葉、取り返しのつかない後悔。これが過剰に感情を煽る形ではなく、淡々と語られるからこそ、胸の奥にじわっと残ります。

怪異の怖さとは別の、人間の心の痛みが静かに沈んでいて、それがこの作品のホラーを一段深いものにしていると感じました。

猫で一度、気持ちを緩めてからの「背後から自分の声が聞こえる」展開も、本当にぞっとしました。十年前の出来事と現在が一気につながるあの感覚は、言葉にしづらいですが、確実に背筋を撫でてきます。状況の怖さではなく、記憶が再現される怖さ。ここもものすごく好みです。

読みながらずっと思っていました。

これはアニメで観たい。
音、間、月明かり、沈黙の演出が絶対に映える。

そしてゲームにもしてほしいです。探索しながら廃神社を歩き、声に振り向いてしまうような体験を、自分の操作で味わいたい。そんな想像が自然に浮かぶほど、世界観が立体的でした。

とにかくまず冒頭から最高でした。
もうその言葉しかないです。
すごいです!
好みど真ん中です!

怖い、美しい、切ない、主人公。その全部が和風ホラーとして非常に高い完成度でまとまっていて、「続けて読みたい」という気持ちを一切迷わせません。

継続読み、したいです。
時間作って、これは読んでいきたい。
浸っていきたい。

まだ冒頭で、何の謎も明かされてないのに、レビューで思いを伝えたい。
そんな衝動に突き動かされてしまいました。

和風ホラー好きの人、これは「大当たり」です!

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