ちょいホラーな異能バトルの現代和風ファンタジーです。
まずはじめに。
この作品と主人公、すごく好きです。
志々子、色んな意味で強い主人公です。
勝気で、口が悪く、喧嘩が超……いえ、鬼強い。
そんな彼女にも傷がある。
双子の姉を神隠しで失っているという過去。
「大嫌い」が最後の言葉だったこと。
後悔は十年経っても消えることはなく、今日も姉が姿を消した神社へと足を運ぶ日々。
ですがある日、彼女も神隠しに遭ってしまう。
迷い込んだ怪異界にて、志々子は化け物に殺されてしまいます。
残念ながら、物語はここで終わり―――とはなりません。
志々子は名を変え復活を遂げます。
「屍々子」として、怪異界での生活と戦いの日々に身を投じていく……という話です。
読んでいて、バトルの描写が臨場感抜群かつ状況をダイレクトに伝えてくるため、鮮明に映像が浮かび上がります。それによって屍々子の強さが更に際立ち、「屍々子鬼強ぇぇぇぇ!(以下略)」と爽快感を与えてくれます。
妖気の扱いに関しても、才能の塊でストレスなくてとても良いです。
何より、籠女のキャラが良いですね。
説明・例えがわかりやすいし、方言がゆったりとしていて可愛い。非常に好きです。
怪異界の表現もとても素晴らしいです。
人の世と大きくは変わらない。それなのにどこかズレている。
そのズレが魅力的で、危険だと分かっていても行ってみたい。
要するに……この作品、大好きです。
完結まで追います。
◇◇◇
少女屍々子は、白妖につき
爽快感あるバトルと鬼強い主人公。
ダークでホラーなファンタジー。
そして、一風変わった異能バトルをお求めの方は、是非ご一読ください。
正直に言います。
この作品、冒頭からめちゃくちゃ好きです。
読み始めた瞬間に、「あ、これはもう好みだ」と直感的に思いました。
廃神社、静寂、血の匂い、そして“怪異の世界”という言葉の置き方。説明ではなく、空気ごと読者を引きずり込んでくる始まり方──
最初の数段落だけで、世界の温度や湿度、音のない不気味さまで伝わってきて、完全に引き込まれました。
「見つけた!」と思いました。
和風ホラーとしての雰囲気がとにかく見事です。
崩れた石段、首を折られた狛犬、傾いた鳥居――どれもありがちなはずなのに、この作品では一つひとつが「ここはもう人の場所じゃない!」という説得力があって、怖いのに美しい。わたしが和風ホラーに求めている“静かで、冷たくて、どこか寂しい怖さ”が、冒頭から詰まっています。ちょっと興奮しました!
そして主人公の志々子(屍々子)が、とにかく魅力的です。
強いだけではなく、感情の芯がはっきりしていて、口調は荒いのにどこか冷静で、恐怖に取り乱さない。その在り方が、この世界観とすごく噛み合っています。ホラー作品なのに、「この子の視点なら最後まで読みたい」と自然に思わせてくれる主人公で、そこが本当に大好きです。
特に心を掴まれたのが、お姉ちゃんとの会話の場面です。
十年前の神隠し、最後に投げてしまった「大嫌い」という言葉、取り返しのつかない後悔。これが過剰に感情を煽る形ではなく、淡々と語られるからこそ、胸の奥にじわっと残ります。
怪異の怖さとは別の、人間の心の痛みが静かに沈んでいて、それがこの作品のホラーを一段深いものにしていると感じました。
猫で一度、気持ちを緩めてからの「背後から自分の声が聞こえる」展開も、本当にぞっとしました。十年前の出来事と現在が一気につながるあの感覚は、言葉にしづらいですが、確実に背筋を撫でてきます。状況の怖さではなく、記憶が再現される怖さ。ここもものすごく好みです。
読みながらずっと思っていました。
これはアニメで観たい。
音、間、月明かり、沈黙の演出が絶対に映える。
そしてゲームにもしてほしいです。探索しながら廃神社を歩き、声に振り向いてしまうような体験を、自分の操作で味わいたい。そんな想像が自然に浮かぶほど、世界観が立体的でした。
とにかくまず冒頭から最高でした。
もうその言葉しかないです。
すごいです!
好みど真ん中です!
怖い、美しい、切ない、主人公。その全部が和風ホラーとして非常に高い完成度でまとまっていて、「続けて読みたい」という気持ちを一切迷わせません。
継続読み、したいです。
時間作って、これは読んでいきたい。
浸っていきたい。
まだ冒頭で、何の謎も明かされてないのに、レビューで思いを伝えたい。
そんな衝動に突き動かされてしまいました。
和風ホラー好きの人、これは「大当たり」です!
序盤で丁寧に描かれるのは、怪異よりも人間側の醜さと孤独。
主人公の屍々子は正義の味方ではなく、ただ理不尽に殴られ、殺され、戻ってきた存在だという事。
その復活も祝福でなく、異常事態として描かれ、世界は一切優しくならないからこそ、彼女が立ち上がる姿に惹かれます。
志々子の語り口は容赦なく荒く、暴力的で、生々しいからこそ、志々子という少女の不良性と孤独が、怪異という物語とマッチしているように感じます。
感情を前面に出すことで読者を力ずくで物語に引きずり込む序盤でした。
個人的な事ですが、死の描写に関しては私が書いている作品にも参考になりそうでした。