最強スキルは《コレ》でした
- ★★★ Excellent!!!
びっくりです、気づいたら完全に焚き火の前に座らされてました。
60歳独身キャンパーが異世界に転生し、なぜか赤髪の美少女に。
授かったスキルは戦闘特化ではなく《キャンプ》――焚き火と料理で生き抜く物語です。
驚いたのは、設定のインパクトに反して、とても落ち着いた読み心地なところ。
中身は人生を一周したおっさんなので、転生しても浮かれすぎない。
その視点が物語全体に落ち着いた説得力を与えているのでしょうか。
危険な異世界なのに、まずやることが拠点づくりで、雨を防ぎ、火を起こし、温かいものを口にする。
読んでいると不思議と心が落ち着いてきます。
あ、自分もおじさんだからかな?
主人公フレアの“暮らし方”に惹かれて人(美女)が集まって来ます。
ハーレム要素はありつつも、どこか家族的で、読後感はとても穏やかです。
ん?自分もおじさんだからかな?
焚き火の音を聞きながら、ゆっくり続きを読みたくなる。
そんな不思議な魅力のある物語でした。
――ほら、火はもう起きてますよ。
こっちにおいで。焚き火、空いてますよ。