そのティータイムは、甘い「悪夢」の味がした。
- ★★★ Excellent!!!
「紅茶」と「木苺」。甘い名前を持つ二人の少女が過ごす、真っ白なカフェでのひととき。 語り手である紅茶は、「愛」というものが分かりません。ただ一つ分かっているのは、目の前の木苺を世界の誰よりも独占したいということだけ。
美しい童話のような筆致で描かれるのは、少女の純粋すぎる愛と、その裏側に隠された「ある秘密」です。 ページをめくるたび、美しい景色にノイズが混じり始める。舞っているのは蝶なのか、それとも――?
甘美な幻想に溺れたい方、そしてその魔法が解ける瞬間の「絶望的な美しさ」を目撃したい方へ。 美しくも狂おしい、極上のサイコ・ロマンスがここにあります。