カッコ悪いお父ちゃんはイヤ! 悩みに悩む三姉妹の姿にほっこりします

 時代を感じる、不思議なあたたかさのある作品でした。

 本作は昭和四十年代の広島が舞台。古い気質の「お父ちゃん」はふんどしを愛用している。しかし、三人の娘たちはそんなお父ちゃんをかっこ悪いと思い、どうにかして現代的(当時にとっては)なブリーフに切り替えさせようと決める。

 そうして、父にプレゼントする三人だったが……。

 この三人娘の葛藤や、懇願されて押されるお父ちゃんのやり取りがあたたかい。そしてこの悩みそのものがとても可愛い。

 映像にして昭和のレトロな街並みや服装や髪型込みで場面が見られたら、きっとすごく雰囲気あるだろうなあ、と感じさせられました。

 そしてブリーフはブリーフで、その後はやっぱり時代遅れで「かっこ悪いもの」となる時が来るという。ふんどしはふんどしで、また巡り巡って需要も出てくるという。

 時代の違い。時代の流れ。そしてレトロなあたたかみ。短いながらも色々な魅力を感じられました。

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