とある城の尖塔で──。
- ★★★ Excellent!!!
わたしは暖炉の前で、揺り椅子に揺れている。
外は暗く、雪さえもまともに見えやしない。
けれど、悪くないものだ。星の煌めきも、銀世界も見えはしないが、膝に掛けられたブランケットの温もりを感じるのにはちょうどいい。
カップに揺れる、苦く、濁ったそれを名残惜しそうに口をつけ、本を開く。
目の前の炎が希望と言うのであれば、外の果てしなき夜闇は絶望というのだろう。
だが、わたしたちは知っている。
その絶望の先に、必ず。
この炎よりも温かい希望があることを。
今はその夜が開けるのを、その結末に幕が降りる時を。ただ静かに待つだけなのだ。
あなたも、わたしたちに倣おうというのであれば、きっと、最後まで席を立たずにすむことだろうと思うんだ──。