子供の健気な振る舞いと、漂う儚さのコントラストが本作の大きな魅力です。

描写がとっても丹念なので、シーンごとの解像度が高く、その場の空気や景色がありありと立ち上がってきます。

「え、なんでそんな唐突に?」は、この作品ではまずない――そう断言できるほど、一つひとつの感情の運びが丁寧に積み重ねられています。

一方で、舞台は“檻の中”という閉塞した空間。雰囲気は幻想的でありながら、どこか冷たさが滲んでいるのが印象的です。

特に、子供の健気な振る舞いと、漂う儚さのコントラストが、本作の大きな魅力だと感じます。

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