無音で放たれる愛と哲学の三部作。

一読してまず感じたのは、徹底した言葉遊びと構造へのあくなき探求です。
下品になりがちな題材を、知性とユーモアで彩り、三部作として着地させる発想と語彙の暴力が徹底されており、爽快です。

「サイレン スー」という言葉遊びから始まり、職場、恋愛、結婚、社会、哲学、そしてパンデミックへと接続されていく過程がとても滑らかで、くすくす笑いながら読み進めているうちに、いつの間にか人生論の射程に入っていました。

特に後半の、実在論と観念論をオナラで語り切る大胆さには、作者様ならではの遊戯性と知的誠実さを感じました。
ふざけているようで、実はかなり真面目に、深淵を垣間見るようなことを言っている。
そのバランスが心地いい作品です。この楽しさを、ぜひ!

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