概要
BL未満 ブロマンス
文久元年六月、津藩城下の松ヶ瀬屋敷で藩士ら十余名が惨殺される。主犯とされたのは滝川家の養子・柊時雨。唯一生き残った女中の証言により断罪され、滝川家は勘定方の職を剥奪された。十四歳の滝川澄弥には、赤黒い滴と「心配いらない」という歪んだ笑みだけが刻まれる。
3年後。十七に成長した澄弥は京都で時雨と再会する。幕末の動乱のただ中、恐怖と記憶を抱えたまま、数を数える癖を武器に藩の裏切りへと挑んでいく
3年後。十七に成長した澄弥は京都で時雨と再会する。幕末の動乱のただ中、恐怖と記憶を抱えたまま、数を数える癖を武器に藩の裏切りへと挑んでいく
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!幕末の動乱に『数字』で挑む。勘定方×ミステリ
3年前、養子の兄が惨殺事件の疑いをかけられ断罪された。
それ以降離れ離れとなった彼と京都で再会するが、よく知った兄は相変わらず優しいものの、違う名前を持ちどこか遠く別人のように感じた。
主人公の澄弥の家は勘定方だったが、兄が断罪された事件によってその職を剥奪されている。
そんな彼は、藩の帳簿の不正を暴けと命じられたことにより、改めて『数字』と『過去』に向き合うこととなる…
暗く闇に包まれた過去が二人の絆をより特別なものとして、これからの物語を苦しくも鮮やかにしてくれるのだろうなとワクワクさせる序盤です。
特筆すべきは、藩の不正・裏切りという謎に、得意な『数字』で挑むという物語構成です…続きを読む