概要
何かがおかしいのに、それに気がつけない。気がついてしまえば──
私の前を歩く友人達は、私が『名前を知る』人物の話をしている。
《八代先生》が《えも先》に告白したらしい。
《えも先》はイギリスの詩を引用してそれを受け入れたらしい。
私も、《八代先生》と《えも先》を知っている。
しかし、私の知る《八代先生》と《えも先》のイメージが、どうにも彼女達の会話と合致しない。
ぎこちなく会話を取り繕ってみれば、友人は私に笑ってこう言った。
『ほんと、しずって《阿呆》だよね〜』
これは、《阿呆》と呼ばれ続けた私が、私の内部に存在する《違和感》の輪郭を掴もうと足掻く話である。
見てほしい。私の記録を。
聞いてほしい。私の体験を。
感じてほしい。胸中に疼く不快感を。
そして、教えてほしい。私に何が起こっているのか……
《八代先生》が《えも先》に告白したらしい。
《えも先》はイギリスの詩を引用してそれを受け入れたらしい。
私も、《八代先生》と《えも先》を知っている。
しかし、私の知る《八代先生》と《えも先》のイメージが、どうにも彼女達の会話と合致しない。
ぎこちなく会話を取り繕ってみれば、友人は私に笑ってこう言った。
『ほんと、しずって《阿呆》だよね〜』
これは、《阿呆》と呼ばれ続けた私が、私の内部に存在する《違和感》の輪郭を掴もうと足掻く話である。
見てほしい。私の記録を。
聞いてほしい。私の体験を。
感じてほしい。胸中に疼く不快感を。
そして、教えてほしい。私に何が起こっているのか……
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!この物語の始まりは、ズバリ『《阿呆》であることが隠した違和感』
私自身を『《阿呆》である』と認識しているため、タイトルに惹かれて拝読させていただきました。阿保であるため、読み違えていたとしてもご容赦いただきたい
最初の違和感はジャブのようにぶつけられます。一見コミカルな内容ですが、あれっ?と思わせてくる。記憶の【乖離】がその溝をどんどん大きく、深くしていく不気味さには思わず背筋が寒くなります。その先に待つ【抹消】の正体に近づくにつれ、自分と世界の関係について
「ぷつん」
私は、《阿呆》な人間だ。このノベルの結末を忘れてしまった。面白く、多くの人に読んでいただきたいと思っていたことは確かなのだが