概要
汗ばんだポリコットンの夏服は飛べないカモメ海は遠すぎて
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!夏の終わりの涼しい風のような美しく繊細な連作
この連作は、一首一首がやわらかな夏の情景を映しながら、その奥には喪失や戸惑い、そして静かな成長が丁寧に織り込まれています。
夏の風景を描いているようでいて実際には「少年や少女が少しずつ大人になっていく時間」を詠んでいる作品なのかなと思いました。
なぜそう思ったか。
全体を通じて「靴紐」が連作の中で印象的なモチーフとして響き合い、最後には前へ進む、もっと言えば大人になる意志へと変わっていく姿を見ていくことができるから。
なんです。
一つ一つが派手な言葉に頼ることなく、日常の小さな出来事や風景を積み重ねる構成になっています。その結果として、読み手それぞれの記憶や感情が、一首読むたび…続きを読む