冒頭から、
圧の強い歌が目に飛び込んでくるので、
怯んでしまう読者も少なくないでしょう。
しかしながら、
作者がこの作品で本当に言いたかったのは、
単なる税制批判などではなく、
小さな日常の中のささやかな幸せに対する、
心の底からの真摯な祈りなのではないかと想像します。
手取りから引かれたぶんで買えたはずのアイスを思いながら寝る
この9首目は、
そうした何気ない日常への愛着が、
象徴的に現れている一首でしょう。
字余りや字足らずが多いのですが、
それは作者の日常を守りたいという熱量の証左のようで、
むしろ微笑ましくさえ感じられるのです。
税金を取られるのが好きな人はいませんが、
その税金こそ、
掲出歌のアイスのように、
小さな日常の愛おしさを逆に守っている、
私にはそう叫んでいる短歌集ではないかと感じられました。
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タイトルをお読み頂いただけで、ある程度の予測をもって皆様はお読みなられるかと思います。
まだ社会人ではない読者の皆様だと「ふ~ん」と感じつつ、実は大人の読者よりも鋭くこちらの短歌に内在する「空気」を感じ取れるかもしれません。
そういう意識でお読み頂くと、本来の短歌の味わいが正しく伝わるかと思います。
さて、事実だけを述べれば、私達は生活をする上で様々な「税」により、年収のおよそ半分をむしり取ります。相続税はさらに悲しみに暮れる親族にムチ打つ仕組みです。
人間は残酷な生き物です。
例えば、普通に居酒屋で飲んで隣に座る人に気を遣って、愛想を振りまいてお勘定を払って帰るおじさんが、仕事では市民感情を無視して「税」徴収に血眼になり、自らが正義を執行していると酔い、横暴な態度で生きています。
世の中はそういう風なものです。
私は大袈裟でなく「人の心を持たない人間」が近年増えて来た気がしています。同じ人間、話せばわかるという理屈が通じません。
どうも彼らは「根幹的な欠落」を持っているみたいです。
それは何かといえば、「生きる理屈」が違うからです。
そんな人間が仕事だからと平気で人の心を踏みにじるのです。
こちらの短歌、単に「税」批判的に捉えるべきではありません。そういう「心無い人」と出会ってしまった時の、現代に生きる私達の感情を詠っているのだと、私は思いました。
お勧め致します。
痛々しい心情が静かに伝わって来る短歌です。
決してネタ短歌と考えず、その奥にあるリアルな悲しみを深く感じ取ってみて下さい。
皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)
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