概要
「私は占星術師、人呼んで星詠のアリアと言います」
偉大なる《星詠の魔女》を祖母に持ちながら、十五歳になっても初級魔法すら使えない少女、アリア。
人々から『リター』と蔑まれながらも、祖母から受け継いだ魔導書を手に、彼女は故郷を旅立つ。
それは英雄になるためでも、世界を救うためでもない。
一人の少女が歩んでいく、静かな《星詠》の物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!星を信じて歩く、“魔法使い未満”の少女の旅路
偉大な《星詠の魔女》を祖母に持ちながら、初級魔法すら使えないアリア。
周囲から蔑まれながらも、祖母の魔導書を胸に故郷を旅立つ姿には、静かな強さが宿っている。
英雄になるためでも、世界を救うためでもなく、ただ自分の足で未来を選ぶための旅──
その控えめな目的が、かえって彼女の物語を温かく、深くしている。
占星術師として星を読み、世界の気配を感じ取ろうとするアリアの歩みは、派手さこそないが、ひとつひとつの出会いと経験が丁寧に積み重なっていく。
魔法が使えない少女が“星詠”として何を見つけるのか。
静かで優しい成長が心に残るファンタジー。 - ★★★ Excellent!!!欠けていると思っていた自分の中に、ちゃんと光はあった
魔法使いなのに、まともに魔法を使えない少女アリア。
けれどこの物語の素敵なところは、そんな彼女が「実は誰よりも強かった」と証明して終わる物語ではないところだと思います。
祖母が残してくれた本。親友との時間。旅の途中で出会う人たち。そして、役に立たないと蔑まれてきた自分自身。
一つ一つの出会いを通して、アリアが「自分にしか出来ないこと」を見つけていく過程が、とても丁寧に描かれています。
特に好きなのは、かつて自分を傷つけた「リター」という言葉を、やがて彼女自身が誇りとして受け入れていくところ。
そして旅に出てからは、自分が誰かから受け取った優しさや「選択肢」を、今度は別の誰かへ渡して…続きを読む