概要
肺腺癌と戦いながら静かに彼女は生き静かに死んだ。
肺腺癌から脳への転移により彼女は余命1年と言われた。タグリッソという薬に運命的に助けられ、生活保護を受けながら介護付きの療養所に入った。苦しさもなくタグリッソで5年生きた。それが効かなくなって副作用で食事が出来なくなっても「苦しい」と言わなかった。孤独で傍目からはあまり幸せな人生ではなかったかもしれない。しかし彼女のように静かに生きて、静かに逝くなど私に出来るのだろうか。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!剥き出しの静謐が胸の底に注がれるドキュメンタリー。
優れたドキュメンタリーというものは、生理的に受け付けないという人が結構いたりする。
なぜかと言えば、それは「剥き出し」であるからだ。美しさも醜さもすべてが何も補正のかからない形で提示されるからだ。
この作品はタイトルの通り、ある女性の死が淡々と記載されているわけだが、個人の人間の、魂だけではなく肉体も含めた数十キロの重みがある。
私はそれを受け止めるのに少し時間を要した。けれども、それはきっと必要なことなのだ。
優れたドキュメンタリーというものは、読む人の胸の底に指紋を残す。作者、ドキュメンタリーの対象となった人、その周りにいる多くの人物の、歴史の指紋を。