概要
会話は続く。けれど、どこへもたどり着かない
突然、リンが隣りでつぶやいた。「そろそろ、戻らなくちゃ」
どこへも動いていないし、
何も変わっていないのに。
ジャンル不明のショートです。
どこへも動いていないし、
何も変わっていないのに。
ジャンル不明のショートです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!「自分に戻る」とは、いったいどこへ帰ることなのだろう。
交わされているのは、どこか可笑しく、つかみどころのない会話。
言葉は途切れずに続いているのに、その意味をつかもうとするほど、新たな問いが浮かんできます。
何気ない言葉遊びのように始まったはずなのに、いつの間にか、可笑しさのすぐ隣に、うまく説明できない寂しさが立っている。
その感覚には、普段は見ないふりをしている心の一部へ、そっと触れられたような切実さがありました。
リンとは何なのか。
「戻る」とは、どこへ向かうことなのか。
そして、自分が自分であるとは、どういうことなのか。
けれど本作は、その答えをひとつに決めません。
軽やかなやり取りの合間に落ちる沈黙と、言葉になりきらない…続きを読む