概要
小宮朱里は、可愛い。
しかも、自分が可愛いことをちゃんと知っている。
メイクも、笑顔も、距離の詰め方も武器にできる。
その「あざとさ」は、誰かを弄ぶためのものじゃない。
好きな人を、ちゃんと振り向かせるための本気だ。
そんな朱里が恋をしたのは、誰にでも優しくて、仕事もできて、顔もよくて、気配りまで完璧なハイスペック男子・入江朔。
一緒にいるときの彼は、甘くて、やさしくて、どうしようもなく特別だ。
なのに、彼は朱里だけの人じゃない。
誰にでも感じがよくて、誰に対しても残酷になれない。
近づけば受け止めてくれるくせに、決してはっきりとは選んでくれない。
拒まれないのに、安心できない。
期待したくなるたび、曖昧にかわされる。
だったら、待つのはやめる。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!恋愛を通して、人は変わる(というか変わらされる)
レビューを書こうかかなり迷いました。なぜなら当方、恋愛に疎い人間であるからです。
そのため私は、胸きゅん要素に関しては多くを語れません。ですが、私が引き込まれたのは、キャラ設定とその変化です。
自分が可愛いことに自覚のある朱里。そんな「あざとさ」を武器に、ターゲットである入江を攻略しようと試みる。このあらすじだけ聞けばありがちなネタだと思われるでしょう。ですが本作の魅力は、朱里の媚びない女としての強さと、八方美人な入江の対比が繰りなすもどかしさです。
場を穏便に済ませればいいと思っているために、誰にでも優しい入江。そんな、空気を読んでばかりで自分の本心が見えない入江の変化は爽快です。
恋は人…続きを読む - ★★★ Excellent!!!恋の武器は「兵法」と「あざとさ」。八方美人な彼を攻め落とす純愛ラブコメ
好きな人を振り向かせるためなら、メイクも計算も一切妥協しない!
本作は、受け身のヒロインになることを嫌い自分から恋を掴みに行きたい「あざと可愛い」女性・小宮朱里と、誰に対しても波風を立てず優しく接してしまう「八方美人」な男性・入江朔の、不器用で愛おしい恋の駆け引きを描いたラブストーリーです。
朱里は「笑裏蔵刀」や「直搗黄龍」といった古代の兵法を恋愛テクニックに変換し、あの手この手で朔の心の隙間に入り込もうと猛アタックを仕掛けます。
一方の朔は、波乱を避けて「以守為攻(守りをもって攻めとなす)」の防戦に徹しようとするものの、まっすぐで計算高い彼女のペースに少しずつ心が乱されていき……。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!静かにほどけていく、不器用な恋のかたち
読み進めるうちに、八方美人に見える入江さんの意図が少しずつ見えてきて、「ああ、この物語は感情そのものではなく、心の動き方を描いているのだな」と感じました。
朱里さんの可愛さとまっすぐさに触れることで、入江さんの内側がゆっくりほどけていく過程がとても印象的でした。
派手な展開ではなく、距離や選択の積み重ねで関係が変わっていく様子が、不器用な大人の恋愛のようでとても綺麗です。
また、「誰にでも優しい人」ではなく、「自分に偏ってくれる人」を選ぶというテーマも、とても心に残りました。
恋愛はただ好かれることではなく、誰を選ぶか、どう向き合うかなのだと改めて感じさせられます。
読後は、恋愛という…続きを読む