花になったことに気づかず、椅子に座らせてほしいと訴えるイア。最初はそのやり取りに笑っていたのですが、過去へ戻ってからの展開に驚きました。
孤児院への恩返しを目指して勉強し、ようやく学校へ通えるようになった少女。その喜びを知ったあとでは、彼女に降りかかる出来事が余計につらいです。フォンデュが口にする「祝福」も、聞くほどに怖くなりました。
それでも、自分の身を案じるだけでなく、一緒に逃げる相手のために動こうとするイアを応援したくなります。第7話まで読むと、冒頭の小さな花を見る気持ちが変わりました。彼女がもう一度、望んだ暮らしを手にできるのか見届けたいです。
花になってしまった少女イアの視点で描かれる異世界ファンタジー。
主人公が自分の姿を理解しておらず、「なぜ机に座らされているのですか?」「椅子に座らせてください」と真顔で訴える序盤は思わず笑ってしまいました。やがて鏡に映る自分が小さな黄色い花だと知る場面のインパクトも抜群です。
努力家で素直なイアはとても応援したくなる主人公。孤児院への恩返しを夢見て学び続ける姿に好感が持てます。一方で、美しくもどこか不気味な少女フォンデュの存在が物語に強い緊張感を与えており、「祝福」とは何なのか、なぜイアは花になったのかと続きが気になります。
コメディと不穏さが同居する独特の導入が魅力的な作品でした。イアの運命がこれからどう動いていくのか楽しみにしています。