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概要
「焔と豊穣が交わるとき、失われた世界を彩り、命は世界樹となる
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『リドアースの世界樹』
物語は「灰色の虚無」から始まる。
そこには名もなく、ただ魔導書に痕跡を刻み続ける傍観者がいた。
彼の名はまだなく、存在の意味さえ疑っていた。
そんな彼の前に、無邪気な神・のよさが現れる。子供のように明るく振る舞い、彼に「スノー」という名を与えた。
しかしスノーは自己否定のまま、やがて灰色に溶けて消える。
魔導書は灰色の雪片となって散り、その群れが一瞬だけ赤と青の光を帯びる。
焔と水が交わるその幻影は、のちに世界樹の誕生へと繋がる、読者だけに見える前兆であった。
やがて場面は氷雪に閉ざされた村へと移る。
ここには双子の兄妹ノトゥスとリアナ、そして幼い少女ハルが暮らしていた。
村人たちはノトゥスを救世主と崇める一方、災いを招く存在とも恐れていた。
焔祭の夜
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