「喋らないと言われた子は、ちゃんと笑って生きていた」

  • ★★★ Excellent!!!

この作品は、
「重い話」でも「感動ポルノ」でもありません。
これは、一人の母親と一人の子どもが、ただ生きてきた記録です。
医師の宣告、確率、病名。
どれも正しそうで、でもどこか冷たい言葉たち。
それを、日常の一コマ一コマが、静かに否定していきます。
「喋らないかもしれない」
「認識しないかもしれない」
——全部、咲は超えてきた。
特別な奇跡は起きません。
起きるのは、笑うこと、歩くこと、手伝うこと。
そして「まま、だいすき」と言うこと。
読み終わったあと、
世界の見え方が少しだけ変わります。
子育て中の人にも、
そうでない人にも、
「人を信じる力」を思い出させてくれる一作です。

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