「――けれど彼女自身は、まだそれに気づいていない」

本書は、「王道ファンタジー」と「社会派ミステリー」を融合した群像劇です。

若き魔術師ロディスを主人公に、美しい世界に潜む悪や社会の歪みを、魔術師ならではの独自の視点で描いております。

単なる勧善懲悪に留まらず、法制度の網の目を潜り抜ける知略や、運命の不条理を鋭く突く点が魅力であり、読者は重厚なドラマが次々展開されていくことに、ただただ圧倒されるでしょう。

また「完璧ではないロディスの苦悩」と「彼を導くエイラの深い慈愛」も物語の屋台骨となっており、リアリティあふれる2人の関係性にも目が離せません。

腐敗の告発という絶頂から、大切な人の死という絶望まで、読者の心はたえず激しく揺さぶられることでしょう。

しかし、最後に残るのは2人の揺るぎない信頼です。

みなさまも、ロディスとエイラが織りなすビター&スイートな極上の物語を味わってみませんか?

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