笑いながら感動する! 筋肉を信念に変える異世界推し活コメディ!
- ★★★ Excellent!!!
タイトルからして思わず笑ってしまうインパクトですが、実際に読んでみるとギャグだけにとどまらない面白さがありました。転生先で出会った“推し”の軍人様が、よりにもよって「筋肉信者」になっていたという突飛な設定。そこに「筋肉聖女」というヒロインの役割が加わることで、筋肉を通じて信仰や愛、そして生き方まで語ってしまう構成が絶妙です。
本作の魅力は、筋肉を「笑いの対象」としてだけではなく「信念の象徴」として描いている点だと思います。軍人様にとって筋肉は鍛錬の証であり、精神の拠りどころでもある。その姿を前に、主人公が「筋肉聖女」としてどう受け止め、どう関わっていくのか――ここにギャグと真剣さが混ざり合い、不思議な熱量を生み出しています。
また、テンポの良い掛け合いとキャラクターの立ち姿がしっかりしていて、筋肉ギャグの繰り返しで終わらず、キャラクター同士の関係性の変化にワクワクさせられるのも見逃せません。笑いながら読んでいたのに、気づけば推しへの純粋な愛情や筋肉へのリスペクトに胸を打たれている――そんな読書体験でした。(筋肉いいですよね。小並感)
「筋肉」と「推し活」、二つの一見かけ離れた要素を融合させ、異世界転生ものに新しい切り口を与えたユニークな一作。ギャグが好きな方も、キャラ愛で楽しみたい方も、ぜひ一度読んでほしいです!