美しい文章で紡がれる、切ない恋の物語

 ある夏の暑い日、主人公は元カレと偶然出会ってしまう。
 彼の隣には知らない女性がいた――

 幼馴染みで、お互いのことが好きだった。そのはずなのに、些細なことですれ違ってしまった。

 もしも本心を伝えられていたら、違う未来もあったのではないか……。

 そんな想像をせずにはいられない、切ない物語。

 残酷だけど、だからこそ美しい、そんなストーリーが丁寧な情景描写と心理描写で紡がれていく。

 ハッピーエンドもいいが、悲しい恋の話もそれはそれで味わいがある。

 短いのに、しっかりと読者の心を揺さぶってくる、素晴らしい小説でした。是非ご一読を。

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