命を削って、魂に触れる――何故って、魂の重さは、命よりも尊いのだから
次々と実験という名のもとに倫理観のない行為に手を染めていくさまが、実に淡々と描かれており、そのおかげで胸元からググっとホラーらしい不快感が広がっていくのが感じられました。そして、その倫理観のない行為の行く末がどこに至るのか、ぞわぞわとした不気味な好奇心も同時に、じわりじわりと湧き出て侵蝕してきます。それはもう、恐ろしいほど無機質に、淡々と。全ては実験、純粋なる知的好奇心のためだけに。最後には何で計測実験を行ったのか。そして、最後の計測の中で、彼が思い至ったこととは。本作を最後まで見届け、その結末をお確かめください。
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