概要
高校一年生の僕がはじめて恋したひとは、空に焦がれるひとでした
昭和五十年代の、とある町。
高校一年生の「僕」は、毎朝バス停から病院の時計台を見上げる。
屋上で洗濯物を干す若い看護婦さんは、いつも空を見上げていた。
百人一首の歌とともに、その記憶はこれからも僕の心にきらめき続ける――
ほろ苦くて、いとおしい、ノスタルジー青春掌編。
クロノヒョウ様の【第68回「2000文字以内でお題に挑戦!」企画:お題/天女の住む時計台】参加作品です。
高校一年生の「僕」は、毎朝バス停から病院の時計台を見上げる。
屋上で洗濯物を干す若い看護婦さんは、いつも空を見上げていた。
百人一首の歌とともに、その記憶はこれからも僕の心にきらめき続ける――
ほろ苦くて、いとおしい、ノスタルジー青春掌編。
クロノヒョウ様の【第68回「2000文字以内でお題に挑戦!」企画:お題/天女の住む時計台】参加作品です。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!白妙の衣の向こうで鮮やかな季節は始まり、そして終わった。
新興住宅地のバス停と、古い病院の屋上。
すぐ近くにありながら、はっきりと隔てられた二つの場所。
地上から見上げる〝僕〟は、百人一首の暗記に追われる高校生だ。
その視線の先、青空を背に洗濯物を干しているのは看護婦さん。
同じ朝日を浴びていながらも、決して交わることのない二人。
僕の向ける想いも、眼差しも、彼女は知らない。
初夏の風に揺れる白いシーツと、澄んだ青空。
恋心を胸に秘めたまま、僕はただ彼女を眺めている。
声をかけることもできず、時間だけが静かに過ぎていく。
そんな夏の朝が幾度繰り返されたことだろう。
ある日、物語は、静かに幕を閉じる。
本作を読み終えたとき、読む者の胸に残るの…続きを読む