シンギュラリティの先。それを何と呼ぶ?

完全自律式ドローン型AIエージェント。平たく言うならAI制御のロボットを相棒とした、バディーものです。
ジャンルで言うなら、架空のお仕事小説ということになるでしょう。IT系のトラブルバスターと言えば、現実にも存在しますが。
主人公のアキトさんはなんだかズボラな感じもしますけれど、腕はたしかなようです。

相棒のメメさんは皮肉屋ですが、こちらも優秀かつ息がぴったりですね。
私もこんな相棒が、お仕事でなくとも欲しいなと思います。

さてさて次々と舞い込んでくるトラブルの依頼に、身の危険も顧みずに挑む二人。
いやたぶん危険なはずですが。どうも気安い空気感で、それが頼もしいのやら呆れれば良いのやら。
まあ楽しく丁々発止の舌戦を繰り広げながらのお仕事は、楽しそうで何よりです。

しかし世の中、悪い人や悪いことは尽きません。対処すべき問題も実に様々で、さらに協力者を得なければ無理なことだってあります。
ましてこういうお仕事の常。何かが起きてからの対処となると、できることできないことがあります。
それはいつか、取り返しのつかないことにも通じるかもしれません……

この物語はキャッチコピーにもある通り、発達したAIやネット、コンピューター技術を中心に進んでいきます。
アキトさんを待ち受けるものはどんな巨悪か、それとも美女ハッカーの仲間か、ネット世界に現れた最高の秘宝か。
エンディングに辿り着いた私は、とんでもない喪失感と救いと、前を向いて歩く勇気とを同時に見つけました。

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