浅草寺でお参りする。あいつと今カノに持続可能な不幸が訪れますようにw

 異世界ファンタジーの書き手の浦松夕介さんが書いた恋愛短編です、これ、相当いいですよ! 
 言ってみれば、振られたアラサー女が、ちょっとした毒を吐きながら、ドジョウ鍋食べて元気を取り戻す、というだけのものなんですが、その精神の再生の過程が実に細やかに自然に描写されていて、ついつい読みふけってしまいます。
 あと、ドジョウ鍋が美味しそう! どういう食べ物なのかは、そりゃ分かってますけど、こと細かな同時中継で、「あー、涼しくなったら浅草いこ。食べよドジョウ。開きじゃなくて、絶対丸(そのまんま)で! ハイボール合うかな?」って思いましたもの。

 文章も丁寧で読みやすく、引っかかるところもありません。ところどころにちりばめられた、やさぐれ女の名言もクスっ。タイトルで紹介したのとか、「片思いの時は酔いすぎてキモいラインを送らないよう自制できるチューハイ。両想いになったら蘊うん蓄ちくを語り合って、あわよくばそのムードでベッドインに漕こぎつけられるワイン。失恋したら四の五の言わずにスパっと飲んでこてっと寝られる日本酒」とか。あんまり紹介するとネタバレになるのでやめますけど。

 総じて、大変レベルの高い作品であると思いました。
 これでなんで★9? ぜーんぜん、わかりませーん、ってw

 これ、大好きです。お勧めします。


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