言葉選びがいちいち面白い! そしてどじょうが食いたくなる!
- ★★★ Excellent!!!
よくもまあ、こんなにポンポンとテンポよくパワーワードを連射できるものだと感心します。
これは相当に頭が切れる人じゃないとできない芸当です。
作者様の地頭の良さとセンスの良さがきらりと光りますね。
そんなパワーカードの数々から、失恋した女性のやけっぱちな心情が実に豊かに紡がれています。
正直前半だけでも十分に作品が成立するレベルでの満足感の高さです。
しかし、今回は贅沢に、どじょうを頂くのです。
この食レポの様子が実に言葉巧みで、臨場感あふれるのですよ!
止めどない表現による贅沢な飯テロです。
いやはや参った、こりゃどじょうを頂かないわけにはいかなくなったというのに、生憎どじょうを気軽に食べられるような場所が近所にない、どころか下手をすれば県内にもないな!?
せ、殺生な……。
そして、食べ終わった後の満足感からくる全能感。
そのおかげか、全てを許容できる大らかな気持ちになり、失恋でぐすぐすと腐っていた気持ちが見事に切り替わっているのが実に快いですね。
この内側から暖かくなるような読了感のためにしっかり前半部分でチャージされたものがあるのかと思うと、構成面でも実に巧みだと言わざるを得ません。
実に知性と技巧が光る、ただの失恋話に収まらぬ力作でした。
さあ、このお話を読んでどじょうを食べましょう!