「誰か(どのパーツ)」が欠けても、自転車競技は成り立たないから

お調子者の友人枠であるユーダイが、実にいいキャラをしています。
彼みたいな「馬鹿丸出しの男子」、身近にいると実に愉快でしょうね。
それでいてぐいぐいとヤイチの事を引っ張ってくれる、物語全体のエンジン役でもあります。
さながら、彼は自転車において前進するためにはなくてはならない、ペダルやチェーンといったところでしょうか。

そして、ヤイチにロードバイクの素晴らしさを教え、その世界に導いた茜は、コロコロとつかみどころがないながらも、ヒロインとしての強いポテンシャルを感じさせます。
彼女はさながら、進む方向を決定づけるハンドルでしょう。

ヤイチは実によい人たちに巡り合えていますね。
これからさらにいろんな人たちと巡り合い、一つのチームを形成していくのだと思いますが、きっとすべてが彼のためになくてはならない存在になると思います。
だって、自転車競技はチーム戦。
一人だけで戦うわけではありません。
それは彼らがまたがるロードバイクもまた同じ、車輪一つだけでは走れません。
いろんなパーツが組み合わさって、ようやく走ることができるのです。

そんな彼らが、出会い、一つのチームとなって走る、素敵な物語。
青春の汗を感じてみたい方は、是非ともご一読ください。

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