概要
秋の学習発表会の練習時間に、早苗は、由衣のようすがおかしいことに気づく
由衣ちゃんが、仲間はずれにされている?
その原因が、先生からひいきされているからだって……、なんじゃ、そりゃ
早苗と由衣
『少女未満のわたしたち』
シリーズ3作目
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- ★★★ Excellent!!!女子の〝フツウ〟に戸惑う少女が一歩踏み出す──友情の物語
「ひいきじゃない?」
教室にしみついた、目に見えない温度差と
女子グループの空気の重さ。
わたしの視線は
その〝なんとなく〟の居心地悪さを
痛いほど正確にすくい上げていきます。
オーディション
先生の指名
噂話──
誰もはっきり悪者じゃないのに
少しずつずれていく
〝フツウ〟と〝チガウ〟の境界線。
その中で、わたしの鈍さと優しさが
読んでいて小さな救いとして胸に残ります。
保健室
絵本
カレーの匂い。
すべてが、ささやかな日常のワンシーンなのに
子どもたちの世界では
友情の始まりにも
終わりにもなりうる分岐点──
〝フツウの女の子〟になれない苦さと
それでも誰かを知ろうと一…続きを読む - ★★★ Excellent!!!自分自身の小学生時代をつい振り返ってしまう、静かで力強い傑作です。
早苗と由衣の物語、シリーズ3作目にあたる本作は、学習発表会のための合同練習にて、鉄琴・木琴パートの由衣が他の生徒から仲間外れにされている様子を、早苗が目撃してしまうところから始まります。
早苗は事情をほかの女子から聞くのですが、
「由衣はフツウの子なのに、先生にひいきされて鉄琴に選ばれた」という、まったくスッキリできない答えが返ってきました。
早苗はその後、苛立ちを抱えたまま授業を受けていくのですが、体育の授業で怪我をしてしまい、保健室へ向かうことになり――。
小学生時代のちょっとした認識の違いや、共感を求めて固まる集団の怖さ……大人になった今ではすっかり忘れ去っていたことを、本作は見事に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!手毬と花と体温が灯す、少女の痛みと芽生えをやさしく描く連作瑞々しさ満ち
応援レビュー(3だけではなくシリーズ全体のレビューです)
・みすみ・さんの『少女未満のわたしたち』シリーズは、少女たちの「痛み」と「芽生え」を、手触りまで届く具体(ペンケースの重み、花びんの水の濁り、体温計の数字)で確かにしてくれる連作でした。語りの瑞々しさがまず素敵。開幕の「女子って、めんどう。」と、男子とつるむ早苗の等身大の声から、野球(ズムスタ脚注まで!)や工作好きが自然に広がっていく導入、読み手の視界が彼女と同じ高さにスッと落ちます。
【具体シーン①:アトリエの攻防—「ペンケースは置きましょう」】
アトリエ・レインボーで、由衣の作品に手を伸ばす“もっちり”5年生に、由衣が「親鳥」…続きを読む