始まりこそは奇縁なれど、紡がれる思いは本物の愛

明治の時代の雰囲気が実に良く描かれており、大変イメージがよく膨らみます。
言葉の言い回しが実に浪漫に溢れて、当時らしいのですよね。
おかげで、落ち着いた雰囲気の二人の恋路が、実に情緒深く浮かび上がってきました。
そして、お洒落なカフェーにピッタリの、甘くておいしいお菓子!
これがまた実に丁寧に調理工程が描かれていて、かつおいしそうに描かれており、満足感が高い!
そこに二人の共同作業なんて混ぜられたら、はぁーっ、いやはや、こりゃもう、参った……実に甘酸っぱい、これは糖分過多になってしまう!

思えば出会い方としては急ですし、起こった出来事からの日数を数えれば、対外的には二人の距離が恐ろしく早く縮まっているように見えるのです。
しかし、作中でその過程を丁寧に描写しているおかげで、その濃密さがゆっくり積み重ねられていったかのように感じるという、なんとも満足感と説得力がある内容に仕上がっています。
さながら、ぎっしりとベリー類の詰まったパウンドケーキの如く、といったところでしょうか。

それだけに、非常に気になる終わり方をされていて、大変続きが気になります。
実に満足感の高い甘い明治の香り、あなたも是非味わってみませんか。

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