カメレオンだった私が、あなたの前だけでは透明だった

「佐倉さんって、ほんと空気読めるよね」

そう言われて、笑ってごまかす日々。

誰かの色に合わせて、空気のように生きる。
カメレオンみたいに、誰からも好かれるように──

でも、部署異動で現れた彼だけには、
その“いつもの私”が通用しなかった。

「佐倉さん、それって……本音ですか？」

空気を読み、感情を隠し、波風を立てずに生きてきたOLが、
ひとりのマイペースな男との出会いで、
初めて“素の自分”と向き合いはじめる。

誰にも見せなかった本音。
その先にある、静かな恋のはじまり。