人魚の短歌

一郎丸ゆう子

第1話 人魚の短歌

まったりと悪魔は人魚の歌を聴き煙火に同化して微笑んだ


金色の沖で跳ねてるマーメード等間隔にアーチを描く


今日ひとつかけたコップのひとかけら人魚の鱗のように光る


船乗りの秘かな噂の幽霊船浮力は人魚のソプラノボイス


人魚住む海底にある活火山に癒えない想いを燃やしに来ました


ひらひらと舞い落ちてきた羽衣を纏い人魚は宙へ昇った


宇宙から派遣されたる虹龍は蒼空そらで人魚に恋をしました


人として生まれてきたら嫉妬という甘い罠知るマーメード


黒髪の人魚に岡惚れしたらしい敵国諜報員の逮捕


あの星に人魚の住むと人の言う200億年後の小銀河



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人魚の短歌 一郎丸ゆう子 @imanemui

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