あの頃の読書体験を思い出させてくれた物語

子どもの頃に読んだ「ぼくの犬ドン」という本があります。
子犬を拾ったときの嬉しさ、やがて犬に飽きて遊ばなくなる自分の身勝手さ、そして最後に命を懸けて助けてくれる犬との別れ――。
もう30年も前に出会った物語なのに、今でもはっきりと胸に残っている一冊です。

この作品を読みながら、あの時の気持ちが鮮やかに蘇りました。
大切な存在と共に過ごす喜びと、喪失の痛み。
でもその全部が、心に刻まれて「生きる支え」になっていく。

そんな懐かしくも温かい読後感を味わわせてくれる、とても大切な一作でした。

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