熱量がぶつかる場所から、物語は走り出す

幼少期にリンドブルムへ心を奪われた少女・兎羽と、何事にも本気になれず観る側に留まってきた夜見。
二人が出会い、部活設立という無謀な目標に突き進む中で、挫折を抱えた元天才・闇堂直美と向き合う物語です。

本作の魅力は、SF設定よりも人物同士の熱量にあります。
特にアイアンボクシングでの勝負は、技術や勝敗以上に「想いが届く瞬間」を丁寧に描いており印象的でした。

一方で展開はやや王道寄りで、好みは分かれるかもしれません。
それでも、情熱が誰かの人生を動かす瞬間を描く物語として、続きが気になる一作です。

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